第6話「春の巻6」の感想

八軒の過去が少し触れられる。ちょっとシリアスめだ。
アキはミニスカはいてるのかと思ったがよく見たら短パンか……?


以下ネタバレあり


八軒は、きっかけとなる事件があったために入寮を希望したのではなく、家庭不和・成績の伸び悩み・夢がない事へのコンプレックスなどの、日頃から抱いていた色んな事が重なった末に、当時の担任に勧められてエゾノーを選んだようだ。家庭不和といっても、ちょっとすれ違ってるだけのような感じもするが。
3話で、中学時代のテストの成績貼りだしシーンがあったが、そこでは細かく生徒の名前が書かれていたのだが、上位のところに八軒の名前がなかった。「進学校でトップだった」というキャラではないんだなーと思ったが、それどころか落ちこぼれていたのか。
八軒は中学時代は普通の学生服を着ていたのになんで高校では学生服の下にパーカーを着るという謎のスタイルになってしまったんだろう……田舎の学校ではセーラー服の下にワイシャツという奇妙な制服があるがそれと同じくらいの違和感がある。


一郎は「要するに、負けてこっち来たんか」と発言し、八軒と険悪な雰囲気に。
回想シーンが終わった後にそういう展開になったのだが、ここがちょっとよくわからなかった。八軒は一郎に経緯を説明していたんだろうか? それとも黙り込んでいただけで、一郎は沈黙からなんとなく察しただけなんだろうか? 八軒はうつむいていたし、後者だろうか? どっちにしろ一郎のこの台詞は悪気はなくても悪口みたいなものだ。

それに対する八軒の返す言葉もすごい煽りっぷり。貴重な牛乳が……
漫画における喧嘩は、仲直りしてより絆を深めるための前ふりのようなものだが、この二人が夕陽の河原で殴り合いとかしたら八軒が一方的にフルボッコにされるところしか浮かばない。


八軒フルボッコ展開にはならず、タイミングよくアキにかかってきた電話により、一行はミカゲホマレを見にばんえい競馬場の厩舎に行く。
電話をかけてきたのはアキのおじさんなのだが、ガチムチで素敵なおっさんだ。

ミカゲホマレに対する態度を見て「馬の気持ちがカンペキにわかるんスね」と感心する八軒たちを笑い飛ばすおっさんw
ここでテンションたけーwと思っていたら、その後の展開との落差がすごかった。

他の馬主が上げている、急死した馬への葬式に対し手をあわせながらの一言。
ろくな成績を残せていない馬でも、馬主が愛着を持っていれば人間のように葬式を挙げる事がある。だが、普通はお金がかかるからそんな手間もかけられない。
アゴの外れた大笑いをしながらの言葉が、こういう重いところにつながるとは思わなかった。

合掌のポーズに性格が出ていて面白い。


一行は馬の診療所で獣医の先生からも話を聞く。

拷問部屋と八軒に称されていたwww
http://ameblo.jp/horse-sense/entry-10882677955.html
http://ameblo.jp/horse-sense/entry-10884643964.html
鼻捻棒使ってる時の馬の鼻どうなってんだ?伸びてるのか?漫画だから誇張表現か?と思ったら、ホーストレーナーの方のブログに載せられている写真だと漫画の通りの鼻になっていた……
痛そうだが、痛みによって大人しくさせているのではなく、鼻を捻る事で大人しくさせる作用のあるホルモンを出させているそうだ。痛みによってホルモンを分泌させていて、どっちにしろ痛いんじゃないか?と思ったが詳しい事はよくわからない。
http://happy.ap.teacup.com/t_dhc/
ばんえい競馬場は世界にひとつしかないので、ばんえい競馬の診療所も世界にひとつしかないそうだ。元ネタなのかな。
http://happy.ap.teacup.com/t_dhc/557.html
と、思っていたら本当に元ネタだったー!
リアル先生が飼っている灰色の猫をモデルにした猫を作中でも登場させていたが、リアル先生曰く、作中の先生はご本人とは似ていないそうだw ヒゲが特徴的な先生だと思ったが、リアル先生はヒゲは生やしていないのかな。
http://happy.ap.teacup.com/t_dhc/471.html
リアル先生のブログには開口器についての記事もあった。


先生と話していて八軒は、獣医志望の相川の事を思い出す。獣医になるために必要なものはなにかと訊ねる八軒に、先生は「殺れるかどうか」と答える。
そこから続く先生の台詞が良かった。
家畜を殺す覚悟について語りながら猫をなでる先生は、家畜とペットの区別をハッキリとつけている人なんだな。


おっさんの発言によって、一郎は父親を亡くしており、卒業後すぐに家を継がなければならない立場である事を八軒は知らされる。
反省した八軒から謝った事で、二人は仲直りを果たす。お互いかなりイラッとさせる応酬を交わしてしまっていたのに、素直に謝れるのはいいことだ。
最後、一郎とアキがナチュラルに仲がよくてぐぎぎぎぎってなる。前作的に考えて幼馴染って最大のフラグじゃないか。
なんかさっくり一郎がアキを持っていきそうでギギギギギギギギ