『銀の匙 Silver Spoon』のモデル

銀の匙の「大蝦夷農業高校」は、実在する「帯広農業高等学校」がモデルになっているのではないかという話を見かけた。
施設の外観や校内の様子がそっくりだそうだが、実際に見た事はないのでよくわからない。だが帯広農業高校のホームページを見ていたら、作中の描写と重なる点がいくつかあった。


http://www.obino.hokkaido-c.ed.jp/kyouikukatei/2010kyouikukatei12.pdf
帯広農業高校のカリキュラム表。
銀の匙では酪農科学科はD組だったが、そのクラス割り当てが重なっている。
そもそも「酪農科学科」を掲げる高校自体が少ないようだ。他には「名寄産業高等学校」にも同名の科があった。


http://www.obino.hokkaido-c.ed.jp/gakkouannai/2006CD/web-data/Diagrams/rakka/pg59.html
施設紹介のページの一番上にある「フリーストール牛舎」は、「バカでねぇの。牛の仔なんて〜」と言ってるシーンで映る牛舎の外観と似ている。上部の窓の形の感じなど。


寮生活についても帯広農業高校の実際の慣例に準拠している模様。
(道内では名寄産業高等学校、大野農業高等学校などにも一年生時は入寮義務があるそうなので、帯広農業高校限定というわけではないようだが)
http://www.obino.hokkaido-c.ed.jp/gakkouannai/2006CD/web-data/Diagrams/rakka/pg62.html
><質問>酪農科学では、全員寮にはいらなければならにとききましたが、本当ですか。
><答え>本当です。酪農科学科の1年生は、家の遠い近いにかかわらず、全員寮に入らなければなりません。朝・夕に実習がありますので、そのために入寮しなければなりません。最初はとまどうこともありますが、最後は入って良かったという生徒が大半です。


http://tenbou.nies.go.jp/learning/repo/02.html
蝦夷農業高校は作中で「高校では日本一の敷地面積を誇る」という設定になっているが、実在する最大敷地面積の高校は、上のサイトによれば「標茶高等学校」らしい。こちらも北海道の学校。


在校生や卒業生や近隣住民だと、また違った楽しみ方ができるんだろうな。うらやましい。苗字も地域名が元ネタだとはわからなかった。「八軒」は変わった苗字だなとは思ったが、吉野とか稲田とかはそう珍しくもないからピンときていなかった。八軒は駅名でもあるんだな。
知らなくても問題はないが、知っているとニヤリとくる、北海道住民にはより楽しめる小ネタがこれからも練りこまれていくのだろうか。現代日本が舞台の作品ならではの醍醐味だ。でも地元の人ほどネタについていけなさそうでちょっと悔しいぐぬぬぬぬ。